重力ピエロ
伊坂幸太郎氏の著書で「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」に続いて映画化された「重力ピエロ」の試写会へ行ってきました。
遺伝子の研究をしている加瀬亮さん演じる兄「泉水」と落書きのグラフィックアートを消している岡田将生さん演じる「春」は全然似ていませんがとても仲の良い兄弟です。そして二人を見守る父を小日向文世さん亡くなった美しい母を鈴木京香さんが演じます。この家族に隠された悲しい過去と、連続放火事件を追っていく現実がオーバーラップする時、予想もしないラストシーンが隠されていました。
少しずつわかってくる悲しい過去と現実を見ていると胸が締め付けられる思いがします。しかし伊坂氏の描く世界らしく軽やかに温かくストーリーは進んでいきます。扱っているテーマは本当は重い作品ですが、何気ない日常に織り交ぜて描かれているのでその重さや苦しさになかなか気づきません。そして最後のエピローグもまた静かに幕を閉じます。なんだか悲しい作品を見たのか痛快な作品を見たのか、二人の未来は明るいのか重いのか狐につままれたようです。作品中に辛いことは明るく話そうというこの家族の独特の生き方のスタイルがあり、それが作品自体も明るくしているようでした。
私も辛いこと悲しいことがあった時は明るく声にしてみようと思います。悲しみの重力が減ってこの作品のように軽くなんでもないことのように思えるかもしれないと思いました。どんなことも余り深刻にならずに明るく考えよう、そんな勇気をくれる作品ではないでしょうか。
オフィシャルサイト
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