西の魔女が死んだ

「おばあちゃん大好き」「アイノウ」というこれはマイと英国人のおばあちゃんに交わされる台詞です。「西の魔女が死んだ」は主人公である中学生の少女がおばあちゃんの家で過ごした1ヵ月余りの夏の日を描いた物語です。

主人公はおばあちゃんの家で魔女修行をすることになります。魔女修行は日常の生活を規則正しく行い自分の意思をもって生活すること。例えば朝早く起きて夜も早く寝る、食事は1日3回きちんと取るなど。

それは簡単なようで大切なことです。ジャムを作ったり庭の手入れをしたり、毎日ゆるやかに流れていく日々がとても素敵で憧れました。

映画の中で印象に残ったのは、マイが落ち込んだ日におばあちゃんがクッキーを焼いてくれるところです。普段は規則正しい生活をしているのに「たまには夜クッキーを焼きたくなることもあるのです。マイ、食べなさいおいしいですよ。」と夜も更けた時間に二人でお茶とクッキーの頂くシーンがあります。そんな人間らしさを垣間見る瞬間が温かかったです。

そして、いつもはクッキーを焼いてあげる相手も、お茶やお手製のジャムを食べさせてあげる相手もいないおばあちゃんのことを思いました。おばあちゃんと孫の温かな物語なのですが、いつもは一人っきりで生活しているおばあちゃんを私は想像してしまいました。それは魔女ではなく、寂しいおばあちゃんだったのではないでしょうか。

おばあちゃんはマイにたくさんの人として生きる大切な言葉を送ります。その一つ一つは現在を生きる私の心にもじんわりやさしく伝わってきました。

ラストシーン、おばあさんからの手紙「西の魔女」から「東の魔女」へ、この手紙は気まずい別れ方をしたマイの気持ちを思ってのことでしょう。マイとの別れの日から時間が止まったようにマイを思っていたのかもしれません。あばあちゃんの気持ちを思うと涙がとまりませんでした。

サチ・パーカーさん演じるおばあちゃんが本当に素敵で、心に力がなくなった時にはまた是非見てみたいと思う映画でした。

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